研究戦略・プロジェクト

微生物腐食に対する防食技術の開発

身の回りの多くの金属材料にはさび(腐食)による劣化が生じます。このとき微生物が腐食に関与すると急激に腐食が進行し、すぐに材料が使えなくなります。この微生物腐食による経済的損失は年間5兆円にものぼるともいわれ、微生物腐食を抑制する(防食)技術は、様々な場所で用いられている金属材料の長寿命化につながることから、永続的な社会を構築するための基盤技術として期待されています。このプロジェクトでは、本学工学研究科に所属する金属材料学、分析化学、微生物学などの多様な専門分野の研究者らの協同による学際的研究により、永続的な社会に貢献する基盤技術としての「微生物腐食に対する防食技術の開発」を目指します。

微生物腐食のメカニズム

微生物腐食では、金属材料表面に微生物が付着してバイオフィルムを形成し、微生物によってバイオフィルム内に腐食環境が形成され、それによって腐食反応が通常では考えられないほど急速に進行します。微生物腐食は、金属の耐食性や抗菌性、腐食反応機構、さらには微生物の代謝など、多くの因子が複雑に絡んだ学際領域の現象です。

微生物腐食のメカニズム

多様な専門分野の協同による学際的研究

微生物腐食に関わる3つの学術領域「金属材料学」「分析化学」「微生物学」の研究者があつまり、多様な専門分野の協同による学際的研究を行うことで「微生物腐食を対する防食技術の開発」を目指します。

微生物腐食に関する研究テーマ