都市学科 Mechanical Engineering

都市固有の歴史と文化を継承・発展させつつ、環境負荷を低減し、人間活動と自然環境が調和した豊かで安全・安心な都市の実現をめざすには、グローバルな視野に立って複眼的に物事を捉えることができるプランナーとエンジニアを養成することが重要です。
都市学科では、社会の要請を的確に把握し、倫理観と責任感に基づいて主体的に行動する「環境都市づくり」のプロフェッショナル育成をめざします。

Close-up Fields of Study 注目の研究

応用構造工学(橋梁工学)

景観と調和した、維持管理のしやすい鋼製の橋梁の構造を追究する。

環境都市計画イメージ画像 山口 隆司 准教授

実物大の橋桁を設置できる実験室を学内に完備!?

鋼製の橋梁を対象に、構造解析、構造実験、構造モニタリングなどを実施して、地震に強い、長持ちする、そして、維持管理のしやすい橋梁の構造を追究しています。 主桁、床版、継手といった橋梁の各パーツから橋梁全体までを対象に、学生は自ら選択した研究テーマに即して模型を設計し、業者に発注。完成した模型に損傷を与え、取り付けたセンサーの応答を記録、その性能を評価します。また、必要に応じて、専用の構造解析ソフトを駆使して、構造解析に取り組み、その性能を評価します。

一方、ジャパン スチール ブリッジコンペティションが主催するブリッジコンテストをはじめ、学外コンテストにも参加し、その体験を通じて専門性を高めるとともに、「モノづくりの大変さ、楽しさ」を実感。そのほか、学内にある実験室には実物大の橋桁を設置し、負荷をかけられる装置も完備されており、これらの充実した学習・研究環境をフル活用し、仮説の立案・実験・解析を繰り返す中で研究を深めていきます。

大阪市などと連携し、実務につながる研究を展開

大阪市には十三大橋、港大橋、天保山大橋など鋼製の大きな橋が多く、橋梁工学を学ぶのに本学は最高のロケーションだと思います。実際に当研究室では大阪市や阪神高速道路、JR西日本、NEXCO西日本といった道路・鉄道・橋梁管理者の橋梁建設・維持管理・性能検証などに協力。現地でのモニタリングにも精力的に取り組んでいます。現場に赴き、センサーを設置し、データを収集して解析を行い、性能診断するわけですが、そういった実務につながる研究が行えるのも魅力のひとつでしょう。

また、橋梁の架設工事や補修補強工事の見学をはじめ、鋼橋メーカーの工場を訪問し、各パーツの製造工程を見学するといった機会も。座学で学んだ知識を現場で体感できる、本当の意味での実学を実践しています。 橋梁をはじめ土木の仕事の魅力は、自分が手がけた仕事が地図に残り、それをずっと見ることができるというところ。当研究室は毎年、橋梁関係の分野に多くの人材を輩出しています。橋に興味がある人、自分の研究成果を実際に形にしてみたい人は、ぜひ当研究室の門をたたいてみてください。

都市学科研究分野一覧

都市デザイン領域

都市デザイン領域では、都市を取り巻く環境や現象を理解し、都市に求められる多様な役割を総合的に捉えて都市空間を計画・デザインするための手法について教育と研究を行っています。この領域の講義や演習を通じて、機能的で美しい都市づくりのため、都市デザイン・まちづくり・交通計画・都市交通のグリーン化・空間情報解析・地理情報システムなどについて学ぶことができます。

都市基盤計画

都市のさまざまな社会基盤施設の計画とその評価に関わる研究分野です。近年は特に、高齢化や地球環境問題などの新たな課題に対応した安全で安心な都市づくり、さらに魅力ある街に貢献できるような歩行者支援など、実態調査に基づいた基礎的・実用的研究を行っています。

  • 自転車利用者の視認特性に基づいた通行環境の評価

環境都市計画

実験室ではなく、都市そのものを研究対象およびフィールドに、都市の計画とデザインはどうあるべきかという問題について、人と環境との関係性を手がかりに研究を展開。人々がいきいきと暮らせる都市のあり方やその方法論を探る都市再生分野にも取り組んでいます。

  • 橋の上でのオープンカフェを実施した社会実験

担当教員

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環境創生領域

環境創生領域では、都市圏の環境の現状と人間活動による環境への影響を正しく評価し、環境問題を解決するための基礎知識や工学的環境改善手法について教育・研究を行っています。この領域の講義や演習・実験を通じて、持続可能な環境都市づくりのため、省エネルギー・ヒートアイランド防止策・廃棄物リサイクル・上下水道処理・都市河川の生態系再生・海の環境改善などについて学ぶことができます。

地域環境計画

ヒートアイランドを防止する有効な対策を幅広く研究するほか、都市の暑熱化傾向に適応して生活する適応策も考えています。緑化を図るための街路樹の整備や、道路散水、ミスト散布といった対策などがあり、その効果検証を目的とした実態調査研究も行っています。

  • 打ち水イベントでの熱環境計測(大阪・中之島公会堂)

環境水域工学

生物・物理・化学的な要素から成り立つ都市域の水圏生態系を対象に、フィールドリサーチや環境実験、コンピュータを使った数値解析により、環境変動機構の解明、生態系の健康診断と将来予測、さらに「魚庭〈なにわ〉」の海と川の再生に関する研究を行っています。

  • 都市に造成された人工塩性湿地(大阪南港野鳥園)における環境調査

都市リサイクル工学

「ごみ・水・有害物質の循環から都市環境を考える」をコンセプトに、捨てられたごみと焼却灰からレアメタルや有用金属を回収する研究をするほか、焼却工場と下水処理場を連携させ効率的なごみ・下水処理システムを模索。また、有害な化学物質の対策も研究します。

  • 太陽熱を活用したエネルギー創出型下水道の開発(大学屋上の実験施設)

安全防災領域

安全防災領域では、都市における市民生活を維持し、人々が安心かつ安全に暮らすことができる都市を支える技術やマネージメント手法について教育・研究を行っています。この領域の講義や演習・実験を通じて、災害に強い都市の構築のため、インフラ施設の長寿命化・インフラの補修と補強技術・美しい橋・地震に強い橋・地盤の液状化・地下水問題・港湾の修復技術・広域複合都市災害などについて学ぶことができます。

構造及びコンクリート工学

コンクリート材料の性質「材料特性の改善」に始まり、災害に対する安全性などに応じたコンクリート構造物の作り方「設計法の開発」、そして、現在使用されているコンクリート構造物を点検・補修し、永く使い続けるための対策「維持管理のあり方」などを研究します。

  • 鋼とコンクリートから成る複合道路橋

応用構造工学 (橋梁工学)

環境との調和に配慮し、美しく機能的で、地震を含むあらゆる荷重に対し適切に安全で、しかも維持管理・更新もしやすい橋梁構造物の設計・建設や、その維持管理・更新に必要な技術の研究を実施。大阪市との連携にも力を入れ、市と一緒に橋梁の維持管理も行っています。

  • 建築中の橋の様子

地盤工学

大阪地域の地盤性状の詳細を究明して、沈下量が最小限に留まることを前提とした地下水位低下可能量を求める研究を実施。同時に、地震時の砂地盤の液状化危険度を予測し、現状の液状化危険度の分布および地下水位低下による液状化対策効果も明らかにします。

  • 現在の地下水位の場合
  • 地下水位を3m下げた場合

河海工学

津波や河川の氾濫などをはじめとする水災害に関する研究や、これらが同時に発生する場合の被害予測をはじめとする「都市複合災害」の研究に取り組んでいます。自然再生エネルギー(波力発電)や、陸域と海域を総合的に捉えた環境問題にも取り組んでいます。

  • 動的ハザードマップの開発

環境図形科学

「大規模な幾何データに対する空間情報解析手法」、「アルゴリズムによる建築・都市の設計手法」、「数理モデルに基づく効率的な避難計画手法の開発」などについて研究を行っています。

  • 避難所の地域割り当ての最適化

担当教員 共通(兼担)

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テニュアトラック連携教員

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取得できる資格・卒業後の進路

取得できる資格

・高等学校教諭1種免許状(工業)
・安全管理者(労働安全衛生法)(学科共通)
工学部を卒業し、2年以上産業安全の実務経験のある者は 安全管理者に就任できます。(主務官庁、厚生労働省)
・1級建築士(受験資格)
※所定の科目を修得し、卒業後所定の実務経験2年以上
・2級建築士(受験資格)
※所定の科目を修得し卒業すること
・測量士(受験資格)
※所定の科目を修得し、卒業後所定の実務経験1年以上

平成27年度卒業生の進路状況

卒業生52名 大学院進学31名 就職19名 その他2名

平成27年度都市系専攻修了生の主な就職先

国土交通省、大阪市、都市再生機構、関西電力、西日本旅客鉄道、大林組、鹿島建設、竹中工務店、日本工営、パシフィックコンサルタンツ、建設技術研究所、横河ブリッジ、ダイキン工業、住友林業、NTTファシリティーズ、荏原製作所 ほか

修了生56名 就職54名 進学1名 その他1名

アドミッションポリシー

都市固有の歴史と文化を継承・発展させつつ、環境負荷を低減し、人間活動と自然環境が調和した豊かで安全・安心な都市の実現をめざすには、グローバルな視野に立って複眼的に物事を捉えることができるプランナーとエンジニアを養成することが重要です。本学科では、社会の要請を的確に把握し、倫理観と責任感に基づいて主体的に行動する「環境都市づくり」のプロフェッショナル育成をめざします。そのため、以下のような資質を有する人を求めています。
  • 1.社会・文化・生活などと関係する都市の多様性を理解し、複眼的な視野で物事を捉えることができる人
  • 2.歴史や文化を継承しつつ機能的で美しい都市づくりに興味を持っている人
  • 3.都市圏における環境の保全・再生や自然との共生に強い関心があり、自律・循環可能な都市の創出に貢献したい人
  • 4.災害に強く、人々が安全・安心・快適に暮らすことができる都市を創生するための技術やマネージメントに
    興味を持っている人
  • 5.自主的に調査・実験や演習に取組み、環境や都市に係わる課題を認識・抽出して問題を解決することに
    努力をいとわない人
  • 6.技術の開発・適用に必要な理数系科目だけでなく、国際的な視野と人間の行動様式に関わる語学や社会科学系科目にも
    興味・関心が高い人